サンシャイン2期10話感想
こんにちは。みやです
さて、今回は第10話。物語も佳境を迎えようとしています
前回は函館編ということで黒澤姉妹や鹿角姉妹中心に描かれていましたが10話は3年生に焦点が当てられていましたね
3年生たちがまだ子どもだった頃から物語はスタートします。
家を抜け出し、星を見に来た鞠莉たち
これ、似たようなものを昔持ってましたw 懐かしいなー
小学校の頃に教材として使っていたような気がします
しかし空は曇天。挙句の果てに雨まで降ってきます
「雨…」
「そんな! これじゃお祈りできませんわ! これじゃあ…」
「来たのに… せっかく来たのに…」
思わず涙を浮かべる鞠莉。
久しぶりに雨の描写が描かれていたような気がしますが3年生にとって雨は印象深いシーンで描かれていることが多いですよね
落ち込む鞠莉に果南は早見盤に星の絵を描いて励まします。
この時思ったのが、果南の公式プロフィールの趣味に天体観測ってありますよね
初めてこの設定を見たとき意外とロマンチックな趣味を持ってるんだなーとを思ったのですが、もしかしたらこの出来事が果南の天体観測が好きという設定の理由になったんじゃないかとも思いました
「ずっと一緒にいられますように…」
場面は変わり現在。鞠莉は小さな声で祈ります。
あのときの星座早見盤を今でも大切に持っていましたね
ここまでで出てきた印象的なワードは「星」です
さてOP明け
千歌がなにやら一筆したためていましたねー
お年玉をもらうことに必死な千歌。
書道が得意な設定がここで描かれていますが、なんと、もう年が明けていましたねw
貴重な晴れ着です。
ちなみにこの着物、伊波杏樹さんが成人式で着ていた晴れ着と似たようなデザインになっているとかどうとか。細かいですねー
いざ新年初の練習にとりかかる千歌たち。そこにはなんと…
「あけましておめでとうございます」
Saint Snowの二人が。このシーンにはテンション上がりました!
函館での件からSaint Snowともより仲が深まっている様子がうかがえますし、こうやって再び登場してくれたのが嬉しいですよね
「ではみなさん、」
「あけましておめでとうございまーす!!」
なぜこのシーンを取り上げたか
理由は簡単です。かわいいからです。
個人的に果南がお気に入りですねー 梨子は殿堂入り。
Saint SnowはAqoursの練習に付き合うために内浦まで駆けつけてくれたようですね
「良い学校ですね。私たちと同じ丘の上なんですね」
「うん!海も見えるし!」
「でも、無くなっちゃうんだけどね」
ここで聖良も浦女が自分たちの学校と共通しているところがあることに気付きます。
校舎の中も他の生徒たちも見ていないのに景色だけで良い学校と言えるのが聖良も自分の学校が好きだからということが表現されています。
そして浦女が廃校になることもここで初めて知るような描写がありました
「今年の春、統廃合になるの。だから、ここは3月でジ・エンド」
「そうなの!?」
「でも、ラブライブで頑張って、生徒が集まれば…」
「ですよね。私たちもずっとそう思って来たんですけど」
このシーンは個人的にお気に入りです。
千歌たちが必死の思いで廃校阻止のためにあれだけ足掻いてきましたが、廃校が決まり涙を流していたのに、優勝して浦女の名前を残すという確固たる目標を前にした今ではどのキャラも落ち込んだりしていません。だから笑顔でいられるんですね
千歌たちは浦女の生徒たちが優勝して名前を残してほしいと言ってくれたことを聖良にも言います
「最高の仲間じゃないですか! 素敵です!」
ここでこう言える聖良がとても好きです。
今のAqoursがあるのは浦女の仲間たちの言葉があったからと言っても過言ではないですが、このセリフが聖良の“Aqoursというスクールアイドル”はこうなんだと決定付けた瞬間を表していると個人的に思っています。それは12話に繋がっているんじゃないかとも思いました
この後の理亞と1年生の絡みもいいでよね~
本当に仲が良くて、今ではお互いに立派な友だちとなっていますよね
「こうして時って進んでいくんだね」
意味深な発言。この言葉が意味するものとはなんでしょうか
鬼のようなトレーニングメニューを終え、鞠莉は統合先の学校の理事を務めるよう両親に薦められます。
「理事にはならないよ。私ね、この学校を卒業したらパパが薦めるイタリアの大学に通うの。」
「だから、あと3カ月。ここにいられるのも。」
μ’sでは3年生は卒業後どうするのか語られていませんでしたが、ここで進路の話が明確に発言されたのはこれまでになかった展開だったのでびっくりした。
スクールアイドルにとっての宿命でもある卒業という要素が出てきます
Aqoursがこの9人で居られるのに残された時間は3カ月。これはいくら足掻いても決して先延ばしにすることができない事です。
「イタリアかぁ…」
「そうね。きっとそうなるのかなーってどこかでは思ってたけど、」
「実際、本当になるとね…」
「あと、3か月もないんだよね」
今までは廃校阻止と大会で優勝して浦女の名前を残す事を目標に話が進んできてきましたが、改めて卒業という問題に千歌たちは直面します。
今まで話題に出たとはいえ、ほとんどノータッチに近い扱われ方をしてきましたよね
名前を残すとはいえ、浦女も、これまで一緒に頑張ってきた仲間でさえ無くなってしまう事になります
「Aqoursは、どうなるの?」
「3年生、卒業したら」
「わかんない。本当に考えてない。なんかね、ラブライブが終わるまでは、決勝で結果が出るまでは、そこから先のことは考えちゃいけない気がするんだ。」
「全身全霊、すべての思いをかけて、ラブライブ決勝に出て優勝して、ずっと探していた輝きを見つけて。」
「それが、学校のみんなと、卒業する鞠莉ちゃん、果南ちゃん、ダイヤさんに対する礼儀だと思う」
今は先の事を考えず、目の前にあるラブライブ大会優勝だけを見つめて優勝を果たすことが自分たちの礼儀だと千歌は言います
目標と現実をきちんと理解して向き合った上でのこの言葉に千歌も大きく成長したなと実感しました
場面は再び3年生
ここは淡島内にあるトンネルですね
星空の装飾は鞠莉たちが付けたのかもしれませんね
「実は私も、東京の大学に推薦が決まりましたの」
「私は海外でダイビングのインストラクターの資格、ちゃんと取りたいんだ」
鞠莉だけでなく、果南とダイヤも卒業後の進路についてどうするかが明かされました。
3人とも卒業後の進路はバラバラ。簡単に会うことが難しくなります
これだけ仲のいい3人でも、進路のことについて誰にも話してなかったのは千歌が海辺で話したことに通じているようにも思えますね。
ダイヤの「相変わらずですわね。お互い」というセリフは、たとえ卒業後に離れ離れになったとしても3人の関係はいつまでも変わらないということを表現しているようにも感じています
この後の果南のハグも、離れてしまってもずっと友だちであることを表しているのではないでしょうか
「一度しか言わないから、良く聞いて。私は果南とダイヤに出会っていろんなことを教わったよ。」
「世界が広いこと、友だちといると時間が経つのも忘れるほど楽しいこと。ケンカの仕方に、仲直りの仕方。」
「二人が外に連れ出してくれなかったら、私はまだひとつも知らないままだった。ずっとあの部屋から出てこられなかった」
「あの日から3人いれば何でもできるって。今の気持ちがあれば、大丈夫だって。そう思えた! Thank you!」
鞠莉から果南たちに送る感謝の気持ち。
個人的に3年生たちの共通のキーワードとして「時間」が自分の中にあるのですが、あのとき鞠莉を連れ出した瞬間から鞠莉の時間が動き出したんじゃないかと思います。
実際に自分の目で外の世界を目の当たりにして飛び込んでみることで初めて知ることができるそこには楽しくて素敵な世界があるということ。
これは鞠莉たちだけじゃありません。千歌たち2年生がスクールアイドルを始めたことにも言えますね。
早見盤に落ちる水滴は、今度は鞠莉の涙ではありませんでしたね
またしてもここで雨が降ってきます
子どもの頃のあのときと同じ展開ですね。
繰り返しと捉えるのが普通ですが、星を見ることができないまま止まってしまった時間が再び動き始めたと捉えてみるのも面白い気がします
「これで、終わりで良いの?」
「このまま、あのときと同じで流れ星にお祈りできなくていいの?」
「探しに行こうよ! 私たちだけの星を!」
さあ、ここで果南が煽りたてます
このまま終わらせようとしないところがいかにもサンシャインっぽいですよね
10話サブタイトルの“シャイニーを探して”というのは1期10話“シャイ煮はじめました”の対比となっているのは言うまでもなくですが、このサブタイトルにおけるシャイ煮(シャイニー)はもちろん“輝き”のことですよね
1期10話が言葉を変えるなら、ついに9人揃ってAqoursの物語が始まり、輝き始めたという意味でのシャイ煮はじめました。
2期10話では、私たちだけの星という輝きを探す、シャイニーを探して ということになっているんですね。面白いです
果南は千歌たちを星を探しに誘います
余談ですが、果南が千歌の名前を呼ぶときの「千歌ぁー」っていうのが好きなのは自分だけでしょうかw
さて、ここからのシーンは個人的にとても好きです
サンシャインらしいというか、毎回見る度にまっしぐらに進むような清々しさに似た感覚になるんですよねー
「Too late! 準備、オーライ?」
この荒々しい運転はまさかと思ったらまさかの鞠莉が運転してましたねw
外は雨ですが鞠莉たちは星を探しに車を走らせます
このシーンで使われているBGMといえば、1話や3話などで使われていた通称2期メインテーマ系統のものです(勝手にそう呼んでるだけです)
これ、本当に大好きな曲でこれを聴きたいがためにOSTをフラゲしてまで買おうとしてるくらい好きなんですよね
これ以上ワクワクする気持ちになれるのかと言えるほどの高揚感、期待感に満ちたメロディ。
まさにAqoursを象徴するような曲ですよね
印象的なのは太陽が昇るシーンと雨が上がるシーンで使われていることですが、言い換えれば、輝きを目指そうと千歌たち9人の心がひとつになる瞬間を描かれたのがこの曲が使用される上での共通点のように思えます。
Aqoursの思いを乗せた車はやがて空へと走りだします
虹のような光が生まれて…
車は雲を突き抜け満天の星空へ。
このシーンは見ての通りイメージの世界ですね。非現実ということです
しかしここで「なんで車が空飛んでんだよwありえねーだろ」というツッコミは野暮です。言葉は悪いですが完全に筋違いです
注目したいのは効果音もセリフも全く入ってないところがまずひとつ
それが空想の景色を表現していますね。BGMを際立たせているようにも思えました。
この9人でなら自分たちの星(輝き)を見つけられるという思いの強さが現実の世界を超えて空へと向かうということじゃないでしょうか。
自分たちの輝きがそこにある場所、まさにAqoursが目指す舞台というのが雲の上に広がる満天の星空ということのように感じました
そしてもうひとつ。
この風景、今ならどこかで見たことあるんじゃないでしょうか?
雲の上で星空が広がる景色。
12話挿入歌の『WATER BLUE NEW WORLD』がまさにこのシーンですよね
そう考えると、この描写には大きな意味があるということがわかりますね
「何をお祈りするつもりだった?」
「いつか必ず、また一緒になれるようにって。でも、無理なのかな…」
「なれるよ!絶対一緒になれるって、信じてる!」
「この雨だって、全部流れ落ちたら必ず星が見えるよ。だから晴れるまで、もっと…もっと遊ぼう!」
1話から頻繁に描かれてきた雨の描写ですが、その全てはこのシーンに帰結したように思っています。これまで幾度となくAqoursの前に立ちふさがる壁のように雨の存在がありましたが、ようやくここでそれが全て流れ落ちた先に輝きがあるという答えが出てきましたね。
このセリフを聞いたとき『未熟DREAMER』を思い浮かべた方も多いんじゃないでしょうか?
このように10話ってAqours楽曲を連想させるような描写やセリフがいくつかありますよね。他にも、自分は雲上を突き抜けて車が走るシーンは『SKY JOURNEY』、先ほどの千歌と鞠莉の会話シーンでは大好きな曲の『P.S.の向こう側』も連想したりしました
こういった楽曲を踏まえて考察していくのも面白そうですね。
「凄い…本当に晴れた」
千歌に手を重ねる8人。そしてついに雨雲は消え星空が見えました。
これは9人の力があれば奇跡を起こせるということなんじゃないでしょうか
そして千歌は願います。
「見つかりますように。輝きが、私たちだけの輝きが、見つかりますように」
そこには9つの自分たちだけの星が描かれていました。
さて、第10話。
前回に引き続き最終回か?とツッコミを入れたくなるような気持ちのいい終わり方でしたね
毎週この出来でぶつけてこられたら、こちらの体力が持たないですけど毎週見事に倒されるこの感覚がある意味たまらないですw
ライブなどがなくても千歌たちの中で大きな変化が生まれたとても大事な回でした
それと同時に卒業の話など、確実に物語の終わりへと向かってきていますね
残り3話。ここからは本当の意味でラストスパートです
終わりを迎えるのは悲しくて寂しいですが、Aqoursの軌跡をしっかり見届けていきたいですね