『最高のトキメキを 胸に焼きつけたい』~Aqours 3rdライブを前に~
こんにちは。シェフのみやです。
いよいよ今週末に迫った、“Aqours 3rd Live Tour WONDERFUL STORIES”
TVアニメ2期を経て千歌たちが輝きを目指して駆け抜けてきた日々。
そしてAqoursキャストのみなさんがファンミーティングや函館でのユニットライブで見せてくれたステージ。
このふたつが合わさることでツアータイトルでもある“WONDERFUL STORIES”が本当の意味を成すのではないかと思っています。
きっとこれまで見たことのない最高のステージになるんじゃないでしょうか?
さて突然ですが、みなさんは今回のツアーで「この曲が一番聴きたい!」という楽曲はありますか?
おそらく、聴きたい曲なんて多すぎて決められないよ!って方がほとんどだとは思いますが(自分もそうです…w)これだけは本気で向き合いたいという楽曲が2つだけあります。
今回はそのうちのひとつであり、TVアニメ2期挿入歌で一番好きな
『WATER BLUE NEW WORLD』についてのお話です。
今、自分がこの曲に対して思っていること、
考えてきたことを書いていきたいと思っています。
- 『WATER BLUE NEW WORLD』という曲について
- 【衣装について】新しい世界へ導かれた3人
- 【衣装について2】コンセプトは“白鳥の湖?”
- 【歌詞について】これまでのAqoursと、これからのAqours
- 【歌詞について2】WATER BLUE NEW WORLDにおける『渡る』
- 青い羽とそれぞれの“WATER BLUE”
- 自分の中に眠る、青い新たな世界
『WATER BLUE NEW WORLD』という曲について
まずは簡単にこの曲について振り返っていきたいと思います。
この曲は2期12話、Aqoursがラブライブ!大会決勝で披露した曲でしたね
衣装については後で触れますが、全体的に青を基調としたものになっており、衣装変えやHPT衣装などのようにラインが発光する演出が印象的でした。
また、ダンスシーンでは夜空をバックに雲の上で踊るシーンが描かれていて、これはSaint Snowも言っていた、決勝大会のアキバドームに立った際に感じた「雲の上にいるようだった」という言葉を表しているのだと思いますが、2期10話でAqoursが見た雲の上での描写にも繋がっているように感じています。
このシーンは以前の記事でAqoursが抱いた空想の世界だと書きましたが、個人的には12話への暗示のようにも思いますね。
【衣装について】新しい世界へ導かれた3人
この楽曲の特徴でもある衣装変えの演出について。
12話の感想記事でも書いたんですけど、改めて触れていきたいと思います。
サビ前で花丸、鞠莉、梨子の3人がロングスカートを脱ぎ捨て、それは青い羽根へ変わり新たな衣装に変化するこの演出ですが、なぜこの3人が選ばれたのか。何か共通点があるのか色々と考えていました
この3人の共通点といえば、ハリケーンブロッサムの組み合わせですが、アニメ本編において「誰かの手によって新しい世界へ連れてこられた人」のがこの3人に共通している部分なんじゃないかと思います。
「マルはずっとルビィちゃんと二人で図書室で本を読んでるだけで幸せだったけど、千歌ちゃんたちのおかげで、外の世界に出られてみんなと一緒ならいろんなことができるって、知ることができた。
花丸が12話で言ったこのセリフ。そして…
「私は果南とダイヤに出会っていろんなことを教わったよ。世界が広いこと、友だちといると時間が経つのも忘れるほど楽しいこと。ケンカの仕方に、仲直りの仕方。」
「二人が外に連れ出してくれなかったら、私はまだひとつも知らないままだった。ずっとあの部屋から出てこられなかった」
こちらは10話で鞠莉が果南とダイヤに言ったセリフです。
二人とも明確に誰かのおかげで外の(新しい)世界を知ったことを言っています。
では、梨子はどうでしょうか?
梨子は千歌たちに出会ったことでスクールアイドルという新たな世界へと導かれ、その結果もう一度大好きなピアノと向き合うことができました。
12話で本音を口にした、梨子にとってスクールアイドルという道を選んだことが間違いではなかったことを確信へと変わったことの証明がこの『WATER BLUE NEW WORLD』にも描かれていると感じました。
花丸は1年生の手で、鞠莉は3年生の手によって衣装を変えられていますが、梨子は8人の手によって衣装が変わります。
このシーンが自分が『WATER BLUE NEW WORLD』が大好きになった最初のきっかけなんですよね。
千歌が梨子に言った「コンクールに出てほしい」という思いと、梨子が自分を変えるために一歩踏み出したとき、それを優しく見守り、送り出してくれたAqoursのみんながいてくれたことが彼女にとって大きな力になったと思うし、たとえ離れていてもみんなの想いはひとつに繋がっていることを歌った『想いよひとつになれ』のときのように、梨子にとって新しい世界を見つけることができたのは、千歌ひとりだけのおかげじゃないって。
みんながいてくれたからだということをこの演出が物語っているように思えて、
その中で梨子がこんなにも楽しそうな笑顔を浮かべながら歌っている姿を見ることができたことが本当に嬉しかったです…!
【衣装について2】コンセプトは“白鳥の湖?”
では今度は全員の衣装について。
この曲に関して、一番頭を捻ったのが衣装なのですが…
みなさんは『WATER BLUE NEW WORLD』衣装のコンセプトは何だと思いますか?
簡単にまとめると、
水色と白を基調としたバレエ衣装のようなデザインの千歌・ダイヤ・ルビィ
黒と水色を基調とした鳥の羽のようなデザインの曜・善子・果南
青と白を基調としたカントリーテイストなデザインで衣装が変化する梨子・花丸・鞠莉
となります。
そしてこれらのデザインから “白鳥の湖”を想像する人がけっこう多いんじゃないかなと思います。
確かに千歌・ダイヤ・ルビィ組の3人はバレエ衣装のようなデザインで、振り付けの一部にも鳥を思わせるような動きもあります。
さらに曜・善子・果南の3人の黒の入った衣装は同じく白鳥の湖に登場する黒鳥も連想できますね
梨子・花丸・鞠莉の3人はこの作品における白鳥へと姿を変えられたお姫様でしょうか?(鞠莉はティアラのようなものをかぶっていますし)
ですが、実際に白鳥の湖という作品のあらすじを見てみると、物語自体は関連付けるには少し難しいところはあるような気がします。
しかし、いずれも“本当の自分に変わること”は共通している部分になるので、何かしらの意図というものはあるはずだと思っています。
【歌詞について】これまでのAqoursと、これからのAqours
みなさん知っていましたか?
この曲、歌詞がめちゃくちゃいいんですよ…
では次に歌詞からこの曲に寄り添っていこうと思います
『WATER BLUE NEW WORLD』のパート分けは
全員パート以外はデュオトリオ別と学年別、ユニット別+(一部千歌ソロ)
の大きく分けて3パターンです
まず1コーラス目。
ここでは2期の物語を辿るような歌詞となっています
悔みたくなかった気持ちの先に
広がったセカイを泳いできたのさ
浦女の統廃合が決定し何度も挫けそうになるも、千歌たちは決して諦めませんでした。
何もしないで終わりたくない、やり残したことなど無いと言える日を迎えるために、これまで必死に頑張ってきたんですよね…
その想いがあったことで広がっていった世界。
Aqoursは手を取り合い、ひたすら足掻いて進み続けることで何かが変わることを知ります。
ずっとここにいたいと思ってるけど
きっと旅立ってくって分かってるんだよ
だからこの時を楽しくしたい最高のトキメキを 胸に焼きつけたいから
このパートでは3年生→1年生→2年生の順に歌われています
ここでは卒業を迎える3年生と、いずれ訪れる別れの時を知っていても、それでも悲しさを隠し切れない1年生、出会いと別れの両方を知る2年生だからこそ言える「今しかないこの瞬間を楽しいものにしたい」という強い気持ちがパート分けによって最大限に表現されているのがとても好きなんですよね
これは2コーラス目のAZALEAパートでも同様に歌われていますね
時代(とき)は今日も過ぎてくとめられないと
気がついた僕らは どこへ向かうの?
大丈夫! いつだって思い出せるよ
駆け抜けてきた すばらしい季節を
ここはこの曲の中でも特に大好きなパートで。
善子→梨子→鞠莉の順で歌われているのですが、在校生である善子と梨子は止めることのできない時間の流れに気づき、これから先どこへ向かうのか不安な気持ちに苛まれてしまいます。
しかし、ここで卒業を迎える3年生である鞠莉が真っ先に「大丈夫!」と強く答えてくれているんですよね
この関係性が本当に大好きで…
鞠莉が12話で果南たちに言った「この空は繋がってるよ。どんなに遠くてもずっと!」というセリフのように、鞠莉のどんなことがあっても後ろを向かない芯の強さも感じることができて、本当にお気に入りの歌詞のひとつです!
こうして歌詞を見ていくと、これまでAqoursが駆け抜けてきた“軌跡”と、これからAqoursが歩んでいく未来を歌ったのがこの『WATER BLUE NEW WORLD』なのではないかと思うようになりました。
Aqoursはこれまでたくさん頑張ってきましたよね。
輝きを目指してひたすら努力して、何度も大きな壁を前にしてもみんなで力を合わせてそれを乗り越えてきました。
そしてこの9人でしかできないことがあると知り、みんなで作り上げてきた大切な思い出の数々。
ですが、そんな日々は永遠に続くものではありません
イマはイマで昨日と違うよ
明日への途中じゃなく イマはイマだね
この瞬間のことが重なっては消えてく
ココロに刻むんだ WATER BLUE
止まることなく流れていく時間の中の更にその中にある、刹那的な瞬間のひとつひとつが、この曲における「イマ」です。
それを大切にして、忘れないように心に刻むことがAqoursの出したひとつの答えなのではないでしょうか。
ラブライブ大会にAqoursの名前を刻むように、Aqours自身もこの決勝大会のステージに立って歌うことができたこの瞬間を忘れないように胸に刻むことを決めたのが、この『WATER BLUE NEW WORLD』という曲に込めた思いなのかもしれません。
【歌詞について2】WATER BLUE NEW WORLDにおける『渡る』
先ほどの話題で、あえてサビの歌詞を避けていたのには理由があります。
ここからは個人的な見解なのですが、『WATER BLUE NEW WORLD』って2期における『MIRAI TICKET』なのではないかと思いました。
細かく言うと、ミラチケの更に次となる曲というか…
歌詞だけでも「新世界」「ミライ」といったワードが出てきますし、きっと何か関係というか、繋がりのようなものがあるんじゃないかな?と思っているのですが…
その中でも特に「あ、ここ繋がってるかも」と思ったところはサビにあります
MY NEW WORLD
新しい場所 探すときがきたよ
次の輝きへと海を渡ろう
夢が見たい想いは いつでも僕たちを
つないでくれるから笑って行こうイマを重ね そして ミライへ向かおう!
この、“海を渡ろう”という歌詞。
ひとこと“海を渡る”と言っていますが、海を渡るための手段は泳ぐことだけではありません。
空を飛ぶことも“海を渡る”とも言えるなぁと。
『MIRAI TICKET』でも同じくAqoursは海を渡ることを表した歌詞がありますが、この時点ではあくまで“船”という動力源を持ったものに乗って渡っていることになります。
しかし、『WATER BLUE NEW WORLD』では印象的な演出のひとつである、“羽”が描かれていることに大きな意味があるはずです。
Aqoursはついに翼を手に入れて、自分たちの力だけで海という「新世界」を渡ることができるようになるまで成長したんじゃないか、と思いました。
そしてもうひとつ。ダンスシーンのラストでVの字型に並ぶフォーメーションがあるのですが、これは渡り鳥は群れで長い距離を飛ぶ際にVの字になることを表しているのではないでしょうか?
また、船に乗ったままだと行き着く先はみんな同じ場所です。
鳥のように自分たちの力で飛ぶということは、行き先も自分で決めることができるということ。3年生がそれぞれの進路へ向かうように、これからAqoursはそれぞれの新しい場所を探し求めて空を飛んでいくことも表しているんだとも思います。
たくさんの輝きに囲まれてステージに立つAqours。
綺麗で眩しいくらいキラキラしていて、大好きなカットのひとつです
青い羽とそれぞれの“WATER BLUE”
では、最後に忘れてはならない青い羽について。
これまで羽は度々、物語の中で描かれてきました。特に1期では12話で千歌が白い羽根を受け取る描写などが印象的でしたね
Aqoursが決勝大会のステージで見せた羽は、彼女たちの象徴ともいえる綺麗な青い色をしていました
0から始めたAqoursが1になり、更にその先へたどり着くことはできるのか、探し求めていた輝きを見つけることができるのか、最後まで見守っていきたいとずっと思っていました。
そんなAqoursが、あの巨大なドームを埋め尽くすほどの青色に染め上げ、その想いは会場を突き抜けて街の人たちにまで届いたんですよね
彼女たちにとっての輝きがたくさんの人に届いた証拠でもあると感じました。
大きな壁に何度ぶち当たっても、精一杯足掻いて、努力を重ねてきましたが学校を守ることはできませんでした。しかし千歌たちは諦めることなく駆け抜けてきました。
もし、浦女を無事に存続させることができていたのなら、この決勝ステージでこの曲を披露することはなかったと思います。
今のAqoursにしか歌えないのがこの曲であり、その軌跡があって初めて『WATER BLUE NEW WORLD』という曲が命を宿すような気がします。
これまで千歌たちがたくさん悩んで、頑張ってきた姿を物語を通してずっと見てきました。何度も頑張れ!って応援もしてきました。
そうやってAqoursがいろんな想いを胸に抱いてきたことを自分たち視聴者はちゃんと知っていますから、心に響かない訳がないんですよ
夢にまでみた舞台で、これまで白だった羽を自分たちAqoursの色に染め上げ、ラブライブという歴史に名前だけじゃなくAqoursとしての輝きも刻むことができた。
そんな彼女たちの姿をこの目にすることができたことが、本当に嬉しいし、この曲が大好きな理由です。
そして、曲のタイトルにもなっている“WATER BLUE”というワード。
このWATER BLUEとは何色なのか、はたまたどんな意味なのか、これもずっと考えてきました。
畑亜紀さんがサンシャイン!!における“青”は複数の意味合いを持たせていると言っていたように、WATER BLUEとは色としての概念だけではなくて、別の捉え方もできると思いました。
そうやって考えていくうちに、9人それぞれの“WATER BLUE”があるんじゃないかと思うようになりました。
もし、少しでも「なるほど」と思ってくださった方がいましたら、ぜひ自分の推しにとっての“WATER BLUE”を考えてやってくれたら嬉しいです 笑
自分は梨子推しなので、推しの話にはなってしまうのですが梨子にとっての“WATER BLUE NEW WORLD”とはなんなのか考えてみました。
自分の中に眠る、青い新たな世界
梨子が物語の中で見た新しい世界とは何かを考えたとき、やはり一番に思うのはスクールアイドルの世界でした。
これまで全く関わったり興味を示したことのないスクールアイドルという未知の世界。
初めはもう一度ピアノに向き合うために始めたスクールアイドルでしたが、Aqoursとして千歌たちと過ごしていく中で、梨子はAqoursが今の自分の居場所であり、スクールアイドルを精一杯やりたいと言えるほどの存在へと変わっていきました。
ですが、梨子が千歌たちとスクールアイドルを始めるよりも前にひとつの世界を目にしているんです
それが1期2話の海の音を聴くために潜った海の中です。
そこは梨子の心情を現すかのように、光が届かないような真っ暗で深い青色に染まった世界でした。
しかし千歌たちと一緒に海の音が聴こえたとき、太陽の光が深い青に染まった海(世界)を照らし出しました
この作品における“海”はキャラクターの心情を表す表現として描かれている節はありますが、梨子にとっての海は、自分の中で眠っている世界なんじゃないでしょうか。
千歌たちとの出会いによって元々自分の中にあった世界が再び輝き始め、それが新しい(スクールアイドル“Aqours”としての)世界に生まれ変わるって、素敵なことだと自分は思います。それが梨子にとっての“WATER BLUE NEW WORLD”なのかもしれません
…さて、長々と書いてきましたがここまで読んでいただきありがとうございます
WATER BLUE NEW WORLDはアニメ挿入歌の中でも一番好きで、もっとこの曲について知りたいと思うようになった結果、いつかライブで披露されるときが来たら絶対に聴きたいとも思うようになりました
物語の中でも決勝大会で歌われた曲ともあって、ライブではどんな演出が用意されているのか楽しみでもあり、ある意味怖いです…
1stではアニメのダイジェスト映像により曲の良さがさらに引き立つ演出で感動したこともあって(未熟DREAMERとか…)今回もそういう感じになりそうな予感はしています。
直前の千歌たちが走っていくシーンとかやられたら、もう、ダメですよね…
いよいよ今週末です。
最高のトキメキを、Aqoursと一緒に胸に焼きつけましょう
それでは。