みやのひとりごと

すきなことをまったりと。

ひとりごと#2 おめでとう。の気持ちを込めて

「この子が感じたもの見たものを、自分も同じように見てみたい」

そう感じたのが最初のきっかけだったんじゃないかって、今は思います。

 

物語が進む中で、自然と梨子ちゃんを目で追うようになって、梨子ちゃんが心の中に抱いている気持ちをもっと知りたいと思うようになったのは、最初の頃に見せていた浮かない表情が大きく印象に残ったから。

 

過去にどんなことがあったのか、ほんの一部分しか見えてなかったけど、

ピアノを弾けなくなったことが彼女にとってどれだけ大きなことだったのか。初めてそれを知れたのは、何をやっても楽しくなくて、変われなくて…という言葉

 

昔から大好きだったこと、それしか見えなかったくらいピアノに対して熱意のあったのに、それが思うようにできなくなったことが梨子ちゃんにとってどれだけ苦しかったのかって思うと、見ているこっちまで辛くなってきて。

 

何をしても楽しくない、そんな状況を何とかして変えたいと思っているのに、方法がわからない

その苦しさは自分もすごく共感できる部分であって。

それが原因で毎日が全然楽しくなくて、うまくいかないときは何もかもを放りだして、好きだったことも一度嫌いになってしまった過去の自分を思い出してしまいました

 

あのとき、そんな自分を変えようと努力していたら変われたかもしれないのに、何もしないで諦めてしまったことは今でも後悔しているけど、梨子ちゃんは違いました

 

変わりたい気持ちを捨てなかったから、動くことができた。

千歌ちゃんに誘われて、もう一度ピアノに向き合うきっかけになればとスクールアイドルを始めるけど、その決断も梨子ちゃんにとって大きな選択だったんじゃないかって思いました。

 

だって、これまでピアノをずっと頑張って続けてきたのに、スクールアイドルを始めて本当にまたピアノと向き合うことができるのかな?って、梨子ちゃんだったらきっとそう考えてしまっていたんじゃないかって感じたから。

物語の中では描かれていなかったけど、きっと梨子ちゃんにとっていろんな葛藤があったはず。

もしかしたら、スクールアイドルをやることは、ピアノに対しての裏切りになってしまうんじゃないか。とすら考えていたのかもしれません

 

それでも、今の自分を変えたい

自分には何もなかったと言っていた千歌ちゃんが、輝きたいとキラキラした瞳で語っていたように、自分もスクールアイドルをやってみたら、もう一度大好きなピアノと向き合えるかもしれないっていう気持ちが梨子ちゃんを突き動かしたんだって思います

 

そんな梨子ちゃんは、スクールアイドルを始めていろんな表情を見せてくれるようになりました。

犬が苦手で慌てふためくところや、口を尖らせながら怒ったり、ステージでは眩しい笑顔を見せてくれたりと、見ていてとても楽しくて。

それこそ、最初は暗い表情を浮かべていた子が、こんなにも表情豊かで泣いたり笑ったり、時には怒ったりと梨子ちゃんの素の部分ってこんな感じなのかなって考えたりしていると、そういう姿を見てたのはとても嬉しかったです

 

Aqoursとして素敵な仲間にも出会えて、ピアノコンクールに出るときも優しく背中を押して見送ってくれる存在ができたのも、梨子ちゃんが変わりたいと願って内浦に来た結果が招いたこと。

そんな仲間に支えられながら、もう一度ピアノを弾くことができた。

これからまた楽しそうにピアノを弾いていくだろうなって思うと、すごく嬉しかったです。

そういった中で、みんなとの出会いとスクールアイドルが変わるきっかけになったんだとしたら、梨子ちゃんにとってスクールアイドルってどんな存在になったのかをずっと知りたいと思っていました。

初めはスクールアイドルは、もう一度ピアノに向き合うための過程だったのかもしれない。

でも、活動を通してステージで歌って踊る姿を見て、ピアノと同じくらい大切なものになっていたら嬉しいなと思っていて、実際に梨子ちゃんがどう思っているのか知りたかったんです。

 

何度も背中を押してくれた千歌ちゃんが挫けそうになったときは、今度は逆に千歌ちゃんの背中を押してあげる優しさや、今あるこの出会いも偶然ではない運命だと思う心の変化も梨子ちゃんも大きく成長したんだなって思えたし、この出会いと経験が今の梨子ちゃんを作り上げているのなら、きっと梨子ちゃんにとってスクールアイドルは自分の好きを表現できる大切なものになっていたはずだっていう確信が欲しかった。

 

それを知ることができたのは、アキバのあの場所。

 

心からスクールアイドルをやりたい っていうあの言葉を聞けたとき、本当に嬉しかった。

ずっと知りたかった、今の梨子ちゃんの本当の気持ち

 

たくさん辛いことがあったと思うけど、

大好きなピアノと向き合えたことも、素敵な仲間に出会えたことも、それは梨子ちゃんが諦めなかったから。

大好きの気持ちを無くさなかったから、ピアノはずっと梨子ちゃんを待っていてくれたんだと思います

 

だから今、こうして梨子ちゃんが笑顔を見せてくれる度に、

 

「みんなに出会えてよかったね」って言葉をかけてあげたいです。

 

ひとりじゃできなかったことも、今はみんながいてくれるからできる

それを知っているから、みんなのために自分ができることをやってあげられる

 

そんな優しさを持っていることも、ちゃんと知ってます

そして好きの気持ちを諦めない強さにたくさん勇気をもらいました。

梨子ちゃんが成長していく姿をみて、言葉を聞いて、いつか梨子ちゃんみたいに好きなことを精一杯がんばって心から笑いたいなって思います。

 

今日この日、

梨子ちゃんは何をして過ごしているのかなって考えたりして。

浦女のみんなと誕生日パーティーとかしたり、千歌ちゃんたちと一緒にピアノを弾きながら歌ったりしているのかなぁとか考えたりしてます

 

なんだかそれだけで自分にとって何気ない日常だったけど、これまでと少し違った特別な日になりました。

 

だから今日は、梨子ちゃんが見てきた町の景色を自分も見てみようと思います。

 

その景色を見れば、梨子ちゃんに出会えてよかったなって心から思えるはずだから。

 

9月19日

心からの、お誕生日おめでとう の気持ちを込めて。