サンシャイン2期8,9話感想(後編)
こんにちは。前回に引き続き第9話感想です
大好きなお姉ちゃんに歌を送ることを決めたルビィと理亞。
ルビィは花丸と善子に相談し手伝ってもらうことに
「二人も来るなんて、聞いてない!」
「…私、もともとみんなでワイワイとか好きじゃないし。」
前半は主に理亞のパーソナリティを中心に描かれていましたね
理亞も大人数でワイワイするのがどうも苦手なよう。
そこまで友だちが多いわけでもなく、人目から遠のいていた1年生たちと似たようなところがあるみたいですね
「あなたたち、ラブライブの決勝があるんでしょう?歌作ってる暇なんてあるの?」
「ルビィちゃんは、どうしても理亞ちゃんの手伝いをしたいずら」
「理亞ちゃんや、お姉ちゃんと話してて思ったの。私たちだけでも、できるってところを見せなくちゃいけないんじゃないかなって。安心して、卒業できないんじゃないかなって」
このシーンは善子と理亞の表情に注目でしたね
花丸は理亞に対してもルビィに接するときと同じように優しく言葉をかけます
善子もその姿に笑顔を見せているように感じました。
というわけでこのまま函館に残ることになった1年生たち
「ごめんね、お姉ちゃん。2,3日で必ず戻るから」
「別に…私は構いませんけど?」
ホクロのところを掻くダイヤ。果南と鞠莉と視聴者の皆さんも同じ表情になっていたはずw
この後や飛行機内で千歌は何か感じ取っている様子が描かれていましたが、前回に引き続き黒澤、鹿角姉妹メインのお話ですが、姉妹という括りなら千歌も該当するんですよね
もし、千歌が美渡とスクールアイドルをやっていたらどうなっていたんだろう?と考えてみるのも面白そうですね
「雪の結晶?」
「そう。昔、姉様と雪の日に一緒に探したの。二人でスクールアイドルになるって決めた、あの瞬間から雪の結晶をSaint Snowのシンボルにしようって。」
AqoursもSaint Snowも自分たちの住む街を象徴するようなものからグループ名を取っていますね
「綺麗だね。」
「…当たり前でしょ!姉様が見つけてきたんだから!ほら、あなたの姉より上でしょ?」
「そんなことないもん!」
またまたお姉ちゃん大好き大会が開幕です
前回、ルビィはオドオドした反論でしたが今回は強気に反論しています。
二人の仲が良くなった証拠ですね
「ルビィ、最近思うの。お姉ちゃんや上級生から見れば頼りないように見えるかもしれないけど、隠された力がたくさんあるかもしれないって…!」
ここでサブタイトルがそのまま曲名になる未熟DREAMERパターンだと確信しましたw
以前の記事で1年生の立ち位置って何なのか?という疑問の答えがAwaken the powerそのものなのかもしれませんね。
「これで、こう。どう?」
「こうして…」
「だったら… じゃあ、最後は…できた!」
「うん、すごくいい!」
「う~ やったー!!」
夜遅くまで歌詞を考えるルビィと理亞。かわいらしいシーンですよね
こうやって見ると二人とも年相応というか、何かひとつの目標に向かって力を合わせて頑張る姿は1期の2年生たちとも重なりますね。
二人が喜ぶ姿を見守る聖良が印象的でした
この笑みを含んだ表情は、聖良がずっと見たかった理亞の姿なのかもしれません
前回ダイヤが言ったルビィがスクールアイドルをやりたいと言ったことが嬉しかったというセリフを鹿角姉妹に当てはめたとしたら、この瞬間がそれに最も近いんじゃないでしょうか。
聖良と会話をしている描写ではありませんが、理亞が一歩踏み出そうとしている瞬間なのだと思いました。
ルビィと理亞は肝心の曲を披露するステージを用意するためにクリスマスイベントの選考会に参加します。
「姉様がいないことが、こんなにも不安だなんて…」
「でもさ、自分たちで全部やらなきゃ。」
「すべて意味がなくなるずら。」
緊張する二人に手を差し伸べる善子と花丸
この時点で4人ともひとつのチームのような安心感があります
今まで姉に頼ることが多かった二人が自分たちの持つ力だけで踏み出すということに最大の意味があるんですね
そんな二人を勇気づけるこの言葉にも、優しさと温かさが伝わってきますね。
面接が始まりましたが緊張して上手く話せない二人
そんなとき、ルビィは昔の記憶を思い返します
「ルビィは強い子でしょ。ほら、勇気をお出しなさい」
「(そっか、ルビィずっと勇気をもらってたんだ。お姉ちゃん…)」
このシーンでルビィの過去の思い出が描かれていきますが、気になったのがなぜ最後が1期10話の『未熟DREAMER』のライブ前のシーンだったのでしょうか?
時系列的には前回のベンチでのシーンが一番新しい出来事のはずなのですが…
普通に考えれば一番最後に想像した場面が最も勇気をもらった瞬間と捉えるのが妥当ですが、そう考えると最後のワンカットは少し違うような気もします。
しかし最後にこのシーンを持ってくることにはきっと意味があるように思います。
10話は黒澤姉妹が初めて二人揃ってライブを行った一種のスタートラインです。
これだけで思い出に残るに相応しい瞬間ですが、ずっと傍にいてくれて勇気を貰ってきたルビィにとって今度はルビィ1人だけの力で乗り越えないといけないのが今です
支えてもらってばかりいた自分が、今度はあのとき見た大好きなダイヤの笑顔を自分の力でもう一度見るためにも踏み出すときなんじゃないかと思いました。
もし「お姉ちゃん…」というセリフの後に更に言葉を追加するなら、「見ていてね。」
が一番しっくりくるような気がしますね。
これに関しては色々な考え方ができそうですよねー
2期で一回りも二回りも成長したルビィに花丸や善子同様グッときた印象的なシーンでした…!
ルビィたちは無事イベント参加が決まり、ラジオで宣伝しますが番組(コーナー?)のパーソナリティ?はどこか見覚えのあるキャラでしたねw
はっちゃけお姉さんのフットワークの軽さというか、このクリスマスイベントってスクールアイドル関連のイベントではなさそうなのに、どこにでも出没するんですねw
ここまでくると存在自体が謎ですよね。某作詞家のように複数人存在している説が浮上しそうですね
僕ははっちゃけお姉さんはポケモンでいうジョーイさんだと思ってます。
このシーン、ルビィは緊張することなくはっきりと宣伝しているのが選考会を経て一歩前に踏み出せたのがわかります。
花丸は相変わらずどうしても方言が出てしまい肩を落としているところがある意味対比になってますね
「今更だけど、ラブライブ予選は、ごめんなさい…」
「いいんだよ…! 理亞ちゃんや聖良先輩がみんなのために頑張ってたのは知ってるよ。Saint Snowは学校も、私たちの誇りだよ!」
そこにやってきたのは理亞のクラスメイトでした。
理亞は嫌われているかも、とルビィの背中に隠れようとしますがクラスメイトは優しく声をかけます。
いつもダイヤや誰かの背中に隠れるような弱気だったルビィが今度は逆に背中に隠れられる側になっているのが印象的でした
やはり理亞の方がほんの少しだけ子どもっぽさが感じられますね。
いつもツンツンしている彼女が実は弱気な部分があったり臆病なところがあったりとギャップも感じられる描写でしたが、ここはクラスメイトのセリフが刺さりましたね
Saint Snowが学校のために頑張っているのも、それをクラスメイトのみんなが知っていていて応援してくれているのもAqoursと全く同じなんですね。
作中ではライバルポジションで1期の頃はAqoursに対しても高圧的な印象がありましたが、この2話で大きく印象が変わりましたよね
Saint Snowもスクールアイドルであり、サンシャイン!!という作品の第二の主人公とも言えるのではないでしょうか
ずっと予選敗退が重荷になっていた理亞を救ったのが聖良ではなくクラスメイトという点も7話と通ずるところがあるようにも思えます
そんな3人を見たルビィの「なんでだろう、嬉しいのに、涙が出てくるの。」というセリフはAwaken the powerの二番の歌詞にもなっていますね
さて、いよいよライブ直前。ダイヤと聖良は二人にライブへ招待されます
「姉様」「お姉ちゃん」
「私たちの作るライブ、見てくれますか?」
「…もちろん」
「…喜んで。」
このシーンには実際に兄弟や姉妹がいる人にとって思わず涙してしまった方も多かったんじゃないでしょうか?
幼く弱い部分もあった妹たちが自分たちの力だけで何かを成し遂げようと頑張る、成長した姿を目にすることが姉という存在に対して最大の恩返しなのかもしれませんね
挿入歌はタイトル通り『Awaken the power』でしたね
『SELF CONTROLL!!』に引き続き河田貴央さん作曲です
この曲は個人的に2期挿入歌の中でも特にお気に入りで、静かな歌いだしからドラムが入り一気にテンションを上げる構成でPVのリズムに合わせてイルミネーションに光が灯る演出がめちゃくちゃいいですよね
AqoursとSaint Snowふたつのグループが特徴が上手いこと融合した曲調と歌詞がたまらないですし衣装も素敵です。しかもまた光ります。
静→動ときてサビ後に再び静に戻るように、こういう曲調の変化がよく表れている曲にめっぽう弱いのですがルビィの「隠された力」というセリフこそがこの静の部分で表現されているように思います。
隠された力は“目には見えない力”ともとれますし、Wake up my new worldは“新世界”ととることもできますね
ラストの決めポーズ。
コテコテなリズムパターンで締めるところも個人的に大好きですね!
フォーメーションとしては星の形ですがスポットライトの光でできた影が雪の結晶のように見えるのもとてもいいですね
「だから、新しいグループで違う雪の結晶を見つけて、姉様にもみんなにも喜んでもらえるスクールアイドルグループを作る」
「見てて。」
そう言って駆け出す理亞。ようやく彼女の中で新たな目標と夢が見つかりました
世界にひとつしかない雪の結晶がSaint Snowなら、新たに理亞が作るグループも世界にひとつだけのスクールアイドルグループになるんじゃないでしょうか。
「理亞は昔から恥ずかしがり屋で、誰ともなかなか話せなかったんですよ」
「二人とももうすっかり大人ですわね」
「…はい。」
「祝福しましょう。二人の新しい羽ばたきに。」
完璧な締め方ですね。
この会話に姉サイドのすべてが詰まってます。2週にわたって描かれてきましたがとても気持ちよく終われました。
キャラクターの成長もこの作品の魅力ですがルビィに関してはかなり細かく時間をかけて描かれていましたね
何といってもSaint Snowにここまでスポットを当てるとは全くと思ってなかったのも驚きでした!
ただのライバルだけで終わらせないところがこれまでと違って面白かったですが、統廃合も決まったこのタイミングでSaint Snowにもスポットを当てたことは大きな意味があると思います。
グループは違えど輝こうとしているのは何もAqoursだけじゃないということです
1期13話を見て感じた、変わりたい人間が集まったAqoursがみんなを変えるという部分がここにも表れていたんじゃないでしょうか
ただ、ひとつ思ったのが前回の鹿角姉妹がケンカしているみたいというセリフの部分は明確には明かされていませんでしたが、理亞のセリフを聞いてるとなんとなく背景が見えてきそうな気がしますね。
聖良と一緒にスクールアイドルができるのも今大会が最後という気持ちが理亞の中で大きくなっていたのが態度や気持ちに表れていたということでしょうか
これはルビィにも当てはまる可能性が十分ありますよね
そもそも、同じグループに姉妹がいて、それが1年生と3年生という設定自体がなかなか面白いんですよ
3年間という期間で一緒にスクールアイドルで居られるのはたった1年。大会に出場できるのも1回きりと、限られた時間の中でさらに短い時間しか残されていないという状況でお互いにどう向き合っていくのか、という点でキャラクターとしての真意が見えてくるのって今作ならではですよね。
現時点ではまだ決勝大会前で卒業前です。これは避けては通れない道ですが、9話を終えた時点でルビィの中には既に答えが出ているのかもしれませんが果たして…
さて、えらい長くなっちゃいましたねw
9話を初めて見終えた時点で体力使ったなぁ~と思っていた矢先にCMでとんでもない情報が降ってきて焦りつつも歓喜した函館ユニットライブの発表。
…CD買お。