みやのひとりごと

すきなことをまったりと。

#19 Just like a Rainbow Colors

虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の第9話を観た。

各話1人ずつに焦点を当てて描かれてきたけど、まさかニジガクで一番好きな果林回が最後だとは思わなかった…

ここまで長くもあり短かったですね。

 

物語としては藤黄学園のスクールアイドル「綾小路姫乃」からフェスにて合同ライブを持ちかけられるけど出場できるのはたった1人だけ。

ここにきてソロアイドルとして活動する上での避けては通れない課題点にニジガクメンバーがぶち当たるという個人回でもあり重要な回。

フェスには誰が出場するのか?10人の出す答えはどうなんだろう?と期待しつつ観ていたら、Bパートになっていきなりフェス本番前、果林がステージに立つことに決まったシーンが描かれていた。

 

ニジガクのみんなが話し合った結果、果林を推薦するっていう描写が丸々すっ飛ばされていたのには最初は驚いたけど、これまでラブライブ!シリーズは「あえて細かく描かない美しさ」というものを取り入れることが何度もあったから、これはみんなが果林を推薦するまでにどういった経緯や理由があったのかは受け取り手の想像にお任せするよ!ってパターンだなと、まるで挑戦状を差し出されたような気分だった… 笑

 

ここってすごく重要な部分だと思うし、このあえて描かなかった部分を自分なりに解釈して落とし込まないと「第9話を観ました」っていいたくねえなと、どこかむず痒かったので今回は“果林が推薦された理由”を考えながら喋ります。

 

そもそもこの第9話の大きなテーマとして「ステージに1人で立つとはどういうことか?」を描いた回だと思ます。

これは果林だけじゃなくて全員に言える、虹ヶ咲の重要なテーマ。

 

肝心の推薦の理由としては、物語を普通に観ていけばお互いに遠慮し合う中、果林が正論を言ってくれたおかげでみんなが前に進めたから、その感謝の気持ちで~というのはまぁ自然な解釈で大元の理由に当たる部分はそれなんだろうけど、きっとそれだけではないはず。

 

この感謝って部分では、もっと遡れば果林は第1話から本人の言う「おせっかい」という形でニジガクの活動をサポートしたりとずっと同好会に関わってきた頃から続いているとも言えますよね。

 

加えてダンスレッスンに向かうシーンで本音を漏らした「努力しなきゃライバルに追いつけない」って言葉。

手を抜けないのは、みんなスクールアイドルとしてすごく魅力を持っていて、果林はそれを本気で評価しているということが伺えるすごくいいシーンでした。

 

ここまでストレートにライバル視しているって本音を口に出して言っているのもまた果林だけなんですよね

この彼女の「本気の言葉」が迷っているメンバーを虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会として前に進むための道に気づくきっかけを与えてくれているんです。

 

ここが観ていてすごく面白いと感じた部分で、果林の“方向音痴”って設定の洒落の利いた繋げ方だなぁと思いました。

自分のことになると迷ってしまうけど、仲間のためになるときちんと向き合っていく方向を見定めてくれるのが果林の持つ魅力のひとつだと思ってます。

 

果林が同好会に対して本気になれる理由も9話で度々垣間見れるシーンがあるんです。

 

f:id:miya1911:20201206001810j:plain

せつ菜『いつか私たちも、ここに並べるようになりたいです!』

f:id:miya1911:20201206002138j:plain

せつ菜『私たち同好会が、次のステップに進むために必要なことだと思うんです!』

どちらもせつ菜のセリフでしたが、同好会メンバーが本気で何かに取り組んだり、熱い気持ちを持って前に進もうとするときに決まって果林は微笑むんですよね…

きっとせつ菜たちの本気の想いを感じて果林は安心するんだと思うんです。

自分が熱く、本気になれる大好きな場所はここなんだって、それが彼女の熱量へと変わっていく瞬間を切り取ったすごくいい描写。

 

Bパートの歩夢や璃奈のセリフからもう一度誰がフェスに出るか話し合った結果、全員が立候補したことがわかります。

ですがそれでは埒が明かないので自分以外のメンバーを推薦することにしたようですが、これって言い変えれば“誰かに選んでもらわないとステージに出れない”

ということになります。

つまり自分の力では自分を選べないということ。

誰かに自分の分まで託さないといけないわけです

 

3000人の観客の前で“虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会”の実力を伝える代表として、誰よりも早く、まっすぐに“本気”を言葉にしてくれた果林に感謝と信頼を込めて彼女に託したんだと思います。

果林がこれまでやってきたこと、正直に口に出したことのすべてが形を成して繋がった瞬間だと思ってます。

 

物語の後半、沸き立つ歓声にプレッシャーを感じて自身を無くしかけていた果林に優しく寄り添うメンバーたちの姿をみて、ニジガクのみんながステージに立つ前にはこうやって仲間が手を差し伸べてくれたりハイタッチもやったりしているのかな?と考える気持ちにさせてくれるのが良いですよね。

 

第9話で一番好きなシーンが言わずもがなここなんですけど、その中でも特に熱くて「うわぁ~」ってなったシーンがあるんです

 

f:id:miya1911:20201206004437j:plain

こっから手に注目です。

メンバー全員とハイタッチした後のシーン。

果林の手を見てみると、ぎゅっと握りしめています

 

ステージへと駆けていくところも、

f:id:miya1911:20201206004812j:plain

 

姫乃とすれ違い、まさにステージに登場するときも

f:id:miya1911:20201206004904j:plain

 

ずっと手を握りしめたままなんです

これは決意の表れなんでしょうけど、きっと果林は手を交し合って託された同好会みんなの想いが零れ落ちてしまわないよう、全部を抱いてステージに立つことを選んだからだと思います。

というか、絶対にそうだと言い切りたい。

ステージに上がる前、その“熱さ”を宿した瞳がそういう気持ちにさせてくれた事実だけで十分です

 

ニジガクがソロアイドルとしてステージに上がるということは、その場にメンバー全員が居なくてもみんなの想いを抱いて9つの輝きを形にすること。

 

ステージに立つまでは「ライバル」

でも、ステージに立っている瞬間は「仲間」

 

それが私たち「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」ということが

第9話『仲間でライバル』に帰結するってことなんでしょうね。

 

f:id:miya1911:20201206010631j:plain

ステージに降り注ぐ輝き

虹ヶ咲の本質に迫るソロアイドルであること、仲間でありライバルであることの両方を描いた回でスポットを当ててもらって嬉しかったです。

いよいよ物語も終盤に差し迫ってきた中、同好会はどんな輝きを見出すのか楽しみですね

これからも陰ながら果林先輩を応援しています