#15 花を贈ること
突然ですが、誰かに花を贈ったことはありますか?
と聞かれたとして、ここで「はい」と答える人は一体何人いるんでしょうか。
実際はたぶん少ないと思います。
では質問を変えて、誰かをお祝いしたり想いを伝えるときに渡すものは?
と聞かれて「花束」をイメージする人は、けっこう多いと思います
でも、なかなか花を贈る機会ってないですよね
例えば、ライブやイベントに足を運ぶと必ずといっていいほど目にするもののひとつに祝い花(フラワースタンド・楽屋花)があると思います。
それのほとんどは出演者の関係者が出したものだとは思いますが、大きなライブになるほど逆にファンの方々から出された祝い花も数多く見ることができますよね
僕はそれを見るのが好きなんですよ。
そしてそれに「面白さ」を感じた人間でもあります
花の何が面白いん?と思った方もそうでない方も、せっかくなので今回は“祝い花”についての話をしましょう
【🌸1:花を贈る意味】
まず、ライブで見かける「祝い花」と呼ばれるものは書いてその名の通り、何かをお祝いするときに贈るものです
もちろんライブが開催されるのはめでたいことですよね
祝い事に花を贈るのは昔からずっと続いている文化でもあるし、自分の好きなアーティストや人が出演する“今日というこの日”に華を添えるというのはとても素晴らしいことだと思うんです。
関係者でもない観客側である自分たちがなぜ花を贈るのか。
それはとっても簡単
演者を喜ばせたいから
ですよね。
その気持ちが少しでもあるなら祝い花を贈るのは素晴らしいことだと思うのですが、フラワースタンドを贈るのってなんか難しそう…と敬遠しがちな人もいると思いますし、気持ちもわかります。
でもお花屋さんはその手のことは慣れたものだから、ほとんど任せてしまっても何とかなるし実際にやってみたら意外と簡単なもんです。花屋さんの力ってスゲー
やり方を知りたい人は「フラスタ 出し方」みたいな感じで検索してみよう。
【🌸2:言葉を花に込めて贈ることは素晴らしい】
ここまでは前置き。ここからが本題。
僕が花を贈ることが面白いと感じる理由のひとつが
「想いや伝えたい言葉を言葉ではない花を使って表現できること」
です。
なんかそれっぽいフレーズですけど、出演者に自分の気持ちを伝えたいときの手段って手紙を書くかTwitterでリプを返すかが妥当でしょう。
そうやって想いを口にしたり文章にしたりと“目に見える言葉”に変換するのは普通の手段ですけど、その想いを“言葉として表現できない花”に込めることができるのが面白いなって思うんです。
出演者の好きな色を使ったフラスタや、イラストの付いたもの。
ライブタイトルを連想させるものに、出演者の演じているキャラクターをイメージしたもの。
そこには贈る側の「出演者を喜ばせたい」っていう“言葉”が隠されているんです。プレゼントと同じですよね。
加えて花には最大にして最も気持ちを込めることができる“花言葉”があります。
もし自分が本人だとして、贈られたフラスタや楽屋花に「感謝」っていう花言葉を持つ花があることを知ったとしたらめちゃくちゃ嬉しいですよね。
花には文章にも負けないくらいの想いと言葉を詰め込むことができるのがとっても面白い…!
自分にとってはそれが花であってイラストも同じだと思いますし、たぶんよくイラスト描いてる人はこれと似たような感覚なんじゃないかな?と勝手に思ってます。
それと、フラスタには優劣というものがないんですよ
1基10万円くらいのクソ豪華なフラスタと1~2万円クラスの1段フラスタどっちが素晴らしいフラスタか?
答えは「どっちも」です
そもそも比べるようなものでもないけどね
これは優しさとかじゃなくて、花に込めたお祝いしたいという気持ちは金額やネームなんかで変動しないということです。
さっきの話にも通じますが、大切なのは“想い”ですからね。
もちろん金かけたぶん超立派なフラスタになるから、それがあるだけで会場が一気に華やかになるし、逆にあまりお金をかけなくても十分想いは伝わります
だから普段あまりライブに参加したことながないって人でもお祝いしたい気持ちがあれば是非挑戦してみたりフラスタ企画に参加してみてほしいですね!
【🌸3:お祝いの気持ちで溢れる会場を作ろう】
やっぱり一番面白いのはここです。
大きな会場になるほどたくさんのフラスタがズラーっと並んでいる光景に出会えるんですけど、この列をなしてフラスタが並んでいる光景が個人的にとても好きなんですよね~
みんなのライブ開催をお祝いの気持ちや出演者のことを想って形だとか、色だとか、こだわりのある人は花の種類を選んだりと「好きの気持ち」もたくさん詰まったフラスタが会場という空間を彩るところが本当に素晴らしいと思うし、何より見ていて楽しい!
ライブであれば演者からすれば長い時間をかけて準備してきた今しかない瞬間なんですよ。
演者にとっても忘れられない日にするために、その楽しい思い出に華を添えることって素敵なことだと思うんです。
自分が出演者だったとして、たくさんの祝花で彩られた会場でライブをやる方が嬉しいし頑張るぞ!って気合も入るじゃないですか。
思い出に残る楽しいステージを作るのは演者と観客の両方がいてこそ。
ライブ以外のところでもお祝いの気持ちとか、応援していますっていう想いを届けて、お互いが最高のライブだった!と思えるものにできるのが花を贈る良さだと思います
それに祝い花って出演者もちゃんと見てくれてますよ。
【🌸4:まずは参加。自分の名前を刻もう】
でもやっぱり自分が企画するのはハードル高いなぁって思うなら、まずは他の企画に参加するのもいいと思います。
Twitterで検索してみたら協賛者を募集してるフラスタ企画もけっこう見つかります。
有名な絵師さんのイラスト付きのものだったり、趣向凝らしたフラスタまで探せば色々あるし、何よりたった数千円出すだけで連盟ボードに自分の名前が載るからとても簡単です。
実際に昔、協賛で参加したフラスタを会場で見たときに自分の名前が載っていたのを見て嬉しかったしテンション上がりました
なので興味あればまずは企画を探して参加してみませんか?
かといって毎回フラスタを出したり協賛に参加したりしてるとお金が結構かかりますよね。
自分も偉そうに書いていますが毎回フラスタを出したりしてるわけでもないですし、このライブはいつも以上に出演者にお祝いをしたい!と思ったらお花を出すっていうようなやり方が一番だと思います。
あとは楽屋花であれば比較的安く祝い花を出すことができます。
実物を見ることは基本出来ませんが、フラスタと違って楽屋のすぐ側に置かれるはずなので出演者の目に入りやすいのが魅力です
まぁ、ライブ自体そんな頻繁にはやらないでしょうけど、物販でグッズ買う金がねぇ!ってならないようにしましょうね(体験談)
【🌸5:フラスタは大変だけど楽しい】
もし、自分が企画の先頭に立ってフラスタに挑戦してみようかな?と思ったのであれば是非やってみてほしいです!
企画側は大変だけど、実際にライブ会場で自分(たち)が出したフラスタを見たときの嬉しさは半端ないし、周りの見知らぬ人たちが自分の作品を撮影しているところを見たりにすると嬉しさとちょっぴりの恥ずかしさが入り混じった不思議な気持ちになれますし、何より自分の想いが形となることの達成感はすごいです。
これがハマれば次もやってみようかな…とか、他の作品を見て次はこういうの出したい!っていうサイクルが生まれて楽しさに繋がると思います。
なので何度も言うけどまずはやってみること。これが大事。
【🌸6:花を贈ることは、想いの共有】
結局このブログで伝えたかったのは祝花は決してハードルが高いものではないし、やってみたら楽しいよ、ということ。
演者を応援したり盛り上げたりするためにライブでサイリウム振ったりコーレスやったりするけど、それと同じようなものなんですよね
会場を彩る。想いを形にする。ライブ作りの一員になる。
花を出すのは義務でもなんでもないけど、出されて嬉しくない演者はいないです
せっかくなら、とことん喜ばせてあげようじゃないですか。
いつもみんなを楽しませてくれる人に、両手で抱えきれないくらいの「ありがとう」と「おめでとう」を。