#16 Curtain raiseより『Lotus』で受け取ったもの。伝えたかったこと。
本日3月31日は声優アーティスト 逢田梨香子さんの1stアルバム『Curtain raise』のリリース日。1stアルバムの発表から、なんやかんやであっという間にリリース日を迎えた訳ですが、やはり応援している人の新しい作品が出るときというのは期待で胸が高まりますね
いちファンとしてこの日をめちゃくちゃ楽しみにしていて、早速レビューしていきたいところですがまぁ、まずは先にこの作品の中でも特に存在感を放っている新曲『Lotus』についての話をしておかないといろんな人にオススメできないなと思ったので今回は逢田さんの作詞した楽曲『Lotus』についてのお話。
さてまずはこの『Lotus』についての紹介から。
さっき書いたようにこの楽曲は逢田梨香子さんが初めて作詞に挑戦した楽曲。
けっこう前から自分含めファンたちの作詞した曲を聴いてみたいって声を耳にしていて、1stシングルがリリースされた辺りから逢田さん自身も「いつか作詞に挑戦してみたい」とよく口にしていたんですが、まさかこんなにも早く逢田さんの作詞した曲が聴けるとは思ってなくて、もう聴けるのか!と心が躍っていたのがほんの数か月前だっていうのが恐ろしい
『Lotus』はアルバムのリード曲ポジションで、先行配信もされてひと足早くフルで聴けたのですが、まず結論からいうとめちゃくちゃ強い楽曲。
なにが強いか?
それは当たり前ですが逢田さん自身が作詞した楽曲だからです
あえて頭の悪い言い方をすると「100%逢田梨香子さん」なんですね
つまりこの楽曲を聴くだけで逢田梨香子さんのパーソナルな部分を知ることができるのです。いい意味でね。
初めて作詞した曲が収録されることを知ったときは、逢田さんはいざ作詞をするとなったとき、どんな言葉が出てくるのか?自由に言葉を綴れる中でどう自身の想いを表現するのか?それはもう気なって気なって仕方なかったんですが、やっぱりファンとしてはそこが重要なところですよね。
で、実際にフルで聴いたときに真っ先に「やっぱりこの曲は紛れもなく逢田梨香子さんの言葉で綴られた曲だ」と思いました
それでは、ここから逢田梨香子さんがどんな想いでこの曲の詞を書いたのか、いちファンの見解として紹介できたらなと。
最初にこの楽曲に『Lotus』という名前を付けたところから。
これはそのまま蓮の花に自分の表現したいことを当てはめたそうなのですが、蓮には黒く濁った泥水の中から想像もつかないくらい綺麗な花を咲かせるところから『清らかな心』『気高さ』などといった花言葉があります。
この花言葉を意識して作詞したということで、それは歌詞の中から大きく読み取ることができました
Twitterでは、
“生きていく中で忘れたくないこと、大切にしていることを歌詞にのせた”
“これを聴いて改めて大切な人を大切に、そして素直になろうと感じてもらえたら嬉しい”
というような想いもあった上で作詞をしたということです。
では実際に歌詞を引用しつつこの曲を紹介していきます
「憧れに似て 身を焦がすようで 伸ばすこの手をすり抜けていく 濁った水のようなこの心 誰か掬って 溢れる前に」
「もう少し、ほんの少しと求めても 虚しい程になにひとつ残らなくて」
上がAメロ部分の歌詞なのですが…
暗い、ですよね 笑
Aqoursとしてライブでステージに立っている姿とは違った印象に驚く人もいそうな気がします。自分が作詞した楽曲でこんな言葉の選ぶのか…?って普通の人なら思うかもしれないですね
でも、逆に逢田さんを応援して書籍を買って読んだりパーソナル番組を見たことがある
ファン層ならわかると思うのですが、これってすごく逢田さん“らしさ”のある言葉だなって思うんです。
『Lotus』のMVでは歌詞の「濁った水」のところで紅茶にミルクを注ぐシーンがあるんですが、自然に濁っていくんじゃなくて意図的に人の手によって濁っていく様子が描かれているのがすごく面白い。
心が下に下に、じわじわと沈んでいく様は意図しないところで降りかかってくる、人が作り上げた環境だったり現実によるものだったりすると思うし、それによって悩んで立ち止まることも多々あると思うんですよ
それってどこか現実味を帯びていて、人の心って感じがしませんか?
でも、その心を救ってくれるのは自分を受け止めて支えてくれる“誰か”なんだなって思うと、逢田さんが言っていた「改めて大切な人を大切に、そして素直になろうと感じてもらえたら嬉しい」っていう言葉がすごく伝わってきます。
「掬う」と「救う」のダブルミーニングなところも上手いですよね。
多くの人が知っているAqoursのような、いわゆるアイドル声優的な活動をしているときのキラキラした言葉や歌詞とは真逆を行くようなイメージですが、逢田さんならただキラキラしたような言葉を綴らないだろうなって思うところがあって、これは実際に本人も同じように言っているんですね
なんでそう思ったの?
それはたぶん逢田さんが小さい頃から目まぐるしく変わる環境の中で頑張っていたこととか、普段よく口にする言葉に耳を傾けているとわかる「この人は嘘をつけない」部分にあると思ってます。
誰しもが生きていくなかで感じる大変なこと、辛いこと
自分には無理だ、だから違う道を行こう。
そういった現実は誰だって経験するものでしょうけど、逢田さんならどんなに困難なことがあっても自分らしく前に進んでいこうとすると思います。
弱いところも強いところも両方持っている言葉で紡がれているの、すごく逢田さんらしいんですよね
だから初めて歌詞をみたとき、スッと落とし込めたんです
あぁ、これは本当に逢田さんの言葉だなと。
一切のフィルターがかかってなくて、嘘偽りのない真っ直ぐな言葉で、
決して歌詞の全部がプラスの言葉で紡がれている訳ではないけど、かといって「暗い」って印象がなくて、全部通して聴き終えたとき「いい曲だな」って思えるのは、爽やかなメロディによるものだとも思います。ここではみなさんにお聴かせできないのが残念ですが、ぜひとも曲の力もすごいので聴いてほしいですね!
そしてもうひとつ。逢田さんが特に想いを込めて作詞したところが2コーラス目にあります
“終わりあるからこそきっと愛おしくて でもね、何故か時にそれを忘れてしまう”
この曲の歌詞のテーマのひとつに「有限」という意味を込めたそうです。蓮の花は開花してから4日で枯れてしまう短命な植物なのもこのテーマに通じている部分ですね。
逢田さんが前から「今あることを当たり前だと思ってちゃいけない」というような言葉を口にしていたのですが、それ以外にもこの歌詞に想いを込めた理由があると思って頭を360°回しながら考えていました
ここから先は、自分なりの見解です
自分はこの歌詞に最も思い入れがある理由となったのはラブライブ!サンシャイン!!で経験したことがあるからなんじゃないかなって思うんです
これはアーティストの逢田梨香子さんとしてなので、個人的にほかの作品から引っ張ってくることはあまりしないのですが、この考え方が形成されたのはAqoursとして活動していく中で生まれたものだと感じています
年末に逢田さんがインスタで綴った言葉をもし知っているいたら思い出してほしいです
https://www.instagram.com/p/B6vGDxEDmt-/?utm_source=ig_web_button_share_sheet
「限られた時間が~」とかの話よりも、ここまで声優として、Aqoursとして歩んできた中でこの作品が自分にとってもう一部になっていて、今のこの環境が限りなく自分の中に浸透してきていること。そしてその活動がひとつの大きな節目を終えて、ここから先は誰も歩んだことのない未来へ進もうとしている真っ最中でもあります
身近すぎて当たり前になっているが故に、つい忘れがちになってしまう誰かという存在。
ファンのことを大切に想ってくれている逢田さんだからこそ、応援しくれる存在がいることは当たり前になってしまわないように、忘れてしまわないようにっていう気持ちがあったから、この歌詞をとても大切にしてくれているんじないかなぁって思うんです。
だから、そんな支えてくれる人のことをずっと大切にしたいし、そんな人たちが応援してくれている今しかないイマを抱きしめようとしくれてるんだと思います
それを初めて作詞した曲でみんなに届けようとしてくれるところに一番の感動ともっと応援したいと思えるんです
弱いところも見せるけど、それを受け止めた上で応援してくれる人のために歌うことが「生きていく中で忘れたくないこと、大切にしていること」なんじゃないでしょうか。
僕は『Lotus』を通じて、例え泥水の中でも清く咲く蓮のように「自分らしく真っ直ぐ歩んでいくこと」そして何度立ち止まっても、またここから歩み始めようとする「強い心」を感じることができました。
今の逢田さんが一番に伝えたいことがこの楽曲にいっぱい詰まっていると思います。
切なくもどこか爽やかで『FUTURE LINE』と似て、前を向いて歩きたくなるようなメロディに逢田梨香子さんの綺麗な歌声がすーっと溶けていくような感覚。
ここで綴られた言葉はこれから形を変えていくかもしれませんけど、『Lotus』の言葉が声優アーティストとしての“今”なんだと思います
そんな素敵な楽曲を届けてくれたことがファンとしてすごく嬉しいです。
『Lotus』以外にもめちゃくちゃ素敵な楽曲がたくさん収録されているので、ぜひ一人でも多くの方に手に取っていただきたい!(個人的に『Dearly』が好きなので是非…)
逢田さん自身も、このアルバムは本当に素晴らしいから早くみんなのところに届けたいと言っていましたし、Aqoursでのステージしか見たことがなって人は一度聴いてみてくださいな。
逢田さんがこのアルバムに『Curtain raise』という名前を付けたように、これがアーティスト“逢田梨香子”としての新たな『幕開け』です。
今回お話したのはそのほんの一部で、紹介した歌詞もほんの一部。ここから先はみんなの世界です。
さぁ、幕が上がった先に見えるものを一緒に見届けてみませんか?